着物生活をしていると、寝間着、家着、お出掛け着と、1日に3回は着替えることになります。着物は着用すれば汚れることは避けられません。目には見えない汚れもあります。着物生活は様々なシミと向き合う毎日なのです。そしてシミを落とした後の状況も具に知ることになるのです。

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蚕が吐く絹にはキューティクルはありませんが、芯となるフィブロインをセリシンが覆っているという構造をしていて人の髪の毛とても似ています。人毛も絹もどちらも動物性タンパク質です。人毛は芯となるコルテックスをキューティクルが守っています。そして濡れた状態はキューティクルが開いて剥がれやすく、痛みやすい状態にあるということはご存知の方も多いでしょう。

 

蚕が糸を吐いてつくった繭から取り出した生糸からセリシンを除去し精練したものが絹糸。絹糸で織られた絹織物は水分を含んだ状態だとふやけます。これは人の肌が水の中でふやけていくのに近い状態。この状態で擦ると物理的に繊維が切れてしまうスレを起こします。こうなると修復は不可能です。

 

シミがつくと、人はすぐに水で濡らして落とそうとしますが…、布の表面についているものは布で摘まみ取る。摘まみ取れなかったものは乾いた状態にしてから布目にそってブラシで落としたほうが布を痛めずに汚れを落とすことができます。(お抹茶、泥、歯磨き粉、糊など)

 

何をつけてしまったのか不明ですが、布の表面についたシミ

 

毛羽立たないように布目にそって歯ブラシでブラッシングします。

 

さらに柔らかい豚毛のブラシで軽く履くとキレイになりました。

 

•布の表面についたシミは、乾いた布で摘む、乾かしてからブラシでとる。

 

•水性のシミは、霧吹きで水を含ませて乾いた布へ移し込むように汚れを吸いとる。

 

•油性のシミは、たっぷりとリグロインを染み込ませて汚れを散らすようにし乾いた布へ移し込む。

 

ちなみに、家着としている単衣の紬は洗濯機で洗うこともありますが、シャンプーとリンスをつかうこともあります♡

 

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