今日、歌手のレディー・ガガさんが自身が「線維筋痛症」であると告白されました。



線維筋痛症


聞きなれない病気かもしれませんが、日本でも約200万人の患者がいると言われています。



ただ、残念な事にその多くが正しい診断・治療をうけられていません。



膠原病や整形外科的な病気を除外して、原因不明の全身の痛みと、その痛みによる不眠や鬱症状がメインの症状ですが、最近では下痢や便秘を繰り返す過敏性腸症候群や、直ぐに尿意を感じる過活動性膀胱などの自律神経障害、ドライアイやドライマウスなどの粘膜症状も多く合併する事がわかってきています。



私が内科診療で勤務する霞が関アーバンクリニックでは線維筋痛症の専門外来があり、内科、整形外科、精神科の医師がチームで診察をしていて、私自身も10年近くこの病気の患者さんを診察させてもらっています。



多くの患者さんが、痛みが激しく辛くても、見た目は元気なので、怠けているんじゃないかとか、精神的に弱いからなどと周囲の人達の理解が得られない事も、病気の症状と同じくらいに辛いとおっしゃいます。



まだ、医師の中でも認知度が低い病気ではありますが2012年に治療薬が認可され、早期診断すれば治療もしやすく痛みもコントロール出来るようになってきました。




今回のガガさんの勇気ある告白で、多くの方が線維筋痛症という病気をしってもらい、一人でも多くの同じ症状を持っている患者さんが受診し治療を開始できる事と、線維筋痛症の患者さんへの周りの方の偏見がなくなればと思います。